大井川マラソンを走って、ひとつのことがわかった。
10㎞の壁は、もうない。
半年前は、10㎞という言葉を聞くだけで、胸の奥がざわついた。
走ったことのない距離という未知が、いつも足を重くしていた。
でも、今回の10㎞は違った。
息が上がっても、足が痛んでも、立ち止まる理由を探さなくなっていた。
少しずつ、身体が“走ること”に慣れてきたのかもしれない。
あるいは、心のほうがようやくついてきたのかもしれない。
年末の河口湖も10㎞だ。
それはそれで楽しみだけれど、
同じ距離を走っているだけでは、季節が巡っても、自分の中の何かは動かない気がした。
だから、次のステップへ進むことにした。
次は――ハーフだ。
少し遠くへ行ってみたいと思った。
知らない風を吸って、知らない街を走ってみたい。
そして見つけたのが、三浦国際市民マラソン(2026年3月1日)。
海の近くのコースらしい。
ホノルルマラソンの姉妹大会でもあるという。
完走者の中から抽選で、ホノルルマラソンに招待されるらしい。
順位じゃなくて、抽選。
それなら当たるかもしれない。
みんな、そんなふうに思いながらエントリーするんだろう。
あの海の風の中で、
自分の足音がどんな音になるのか、
それを確かめてみたい。
まだエントリーしただけなのに、もうパスポートを探している。